M-1グランプリ2004 南キャンらに見るツッコミの進化
ツッコミの進化を見た2004年
M-1シリーズも今回で4回目になりやす。気合い入れてついてきてほしい。
2004年大会は過去3回と比べてもメンツがかなり豪華であり、おのずとレベルも高い。
そのなかでも私が注目した点が「ツッコミの進化」だ。
それは南海キャンディーズ・トータルテンボス・アンタッチャブルらのツッコミを見てもらえば分かるように、新しいタイプのツッコミが次々と生まれているのだ。
南海キャンディーズについて言えば、長く洗練されたワードチョイスでツッコむことで「ツッコミボケ」という領域を開拓した。おかしなことを訂正して笑いを誘うことから、それプラスもうひとつ足して笑いを誘うことへの変化。まさに進化。
トータルテンボスはネタを通して言葉選びに味があり、中でもツッコミは関東の若者言葉を盛り込んだようなこれまた新感覚なもの。2004年ではまだ完成しきっていない様に思えるがのちの「ハンパねえ」が生まれつつある。
今大会を制覇したアンタッチャブルは言わずもがな上手かった。関東漫才師でも指折りのクオリティだと思うが、ここでもツッコミが冴えわたっていた。
関西漫才で多く見られたようなツッコミの「激しさ」を標準語で使いこなしつつも、柴田さんのツッコミにはどこか優しさがあるから心地よい……。
偶然にもここで挙げた三組のツッコミはどれも標準語であり、そこもまた一回大会から見てきて変化が感じられワクワクするってぇもんよ。
ここ最近ではツッコミ主体で笑いを取る漫才も珍しくないが、それもこの頃のツッコミの進化があったからのように思える。
こうしてお笑いという文化も脈々と受け継がれ進化してきたのだと思うとこれからが楽しみで仕方がない。それではこの初夏の黄昏時に沈みゆく夕日とともにさようなら。
また次回まで、震えて待て!